谷崎潤一郎全集第1巻

 小説は四十の半ばまでほとんど読んでいなかったので、谷崎がどんな本を書いているさえ知らなかった。

 奈良に勤務してから通勤を利用して、ちょうどその期間禁酒していたので、古事記や万葉集を読み始め、梅原猛の「隠された十字架」などを読み始めた。この際紫式部の「源氏物語」を読んでみようと思い、橋本治、谷崎潤一郎、与謝野晶子、円地文子、田辺聖子、瀬戸内寂聴、今泉忠義、中井和子と読んでみたが、谷崎源氏は中身が濃すぎていまいちピンとこなかった。


 それがこの歳(67歳)になって、谷崎の全集(今まで谷崎の全集は7回刊行されており今回が8回目である。)を読もうというのだから気が触れているとしか言えないが、まさに気のせいである。