三百三十八柱
1 桜舞う城山(じょんやま)よ あなたの愛したこの場所に
佇みて見渡せば 小丸川の美しさ
そう今も変わることなく 悠久の時を流れる
戦場に散ったあなたよ 今もこの私のこの胸に
2 あなたには見えますか こよなく愛した故郷(ふるさと)の
あなたの子あなたの孫の 日々の暮らしの幸せが
そうあなたが残したもの 身を賭して守ろうとしたもの
戦場に散ったあなたの 願いは今も故郷に
3 色褪せたこの写真の あなたに抱かれた幼な子も
昨夏に逝きました 時の流れの儚さよ
だからこそ伝えたい だからこそあなたのことを
戦場に散ったあなたよ 三百三十八柱
4 石段を降りるのも いつしかつらくなりました
杖をつく人影が 淡く木漏れ日に揺れている
立ち止まる目に触れた ひっそりと咲く花よ
戦場に散ったあなたよ 桜の陰の野の花よ
三百三十八柱


鉛色の空のもと木城町戦没者慰霊祭が行なわれました。
戦後71年目の戦没者慰霊祭が、
「三百三十八柱」の歌声で、城山(じょんやま)が鉛色から幸せの天然色に変わりました。
戦没者のひ孫の木城中学校の生徒さんがしっかり受け継いでいます。