12勝同士の対決と盛り上がっていたが、どこか覚めた目で土俵を眺めていた。
からだがゆるんで集中していると、思わぬ力がでくことは誰でも経験していることである。
いつもいつもファンの期待を裏切り続けてきた稀勢の里に期待をかけたいが、
いつもの勝負弱さを克服できるとは思えなかった。
案の定!得意の左四つになりながら、白鵬の下手投げに土俵に投げ飛ばされた。
琴奨菊は稀勢の里よりも優勝の可能性はないと思っていたが、ここ一番の勝負強さでは稀勢の里を凌駕し、奇跡の優勝を果した。
稀勢の里が横綱になるには、優勝しなければ納得がいかない。
たしかに実力はあることは認めるが、ここ一番の勝負に弱すぎる。
鶴竜は地味横綱で活躍していないが、横綱になるときは、ニ場所連続優勝して
誰にも文句を言わせず横綱になった。
日本人の横綱を望む気持ちはわかるが、大関に昇進した時のようなオマケでなってほしくない。
稀勢の里の望みは、白鵬と同点決勝をし、勝って優勝する以外に道はないが、
そんな僥倖が落ちているだろうか。