共生(ともいき)

 イネつくりをしていると、雑草とどう向き合うかで、対応がまったく違ってくる。

 雑草は人間にとって邪魔ものであるから徹底的に排除すると考えると、農薬を多用し一粒でも多く穫りたい農業となり、

 雑草も人間もともに生きることができると考えると、収穫的には減収になるが、イネにも雑草にもやさしい農業になる。

 

 私の母は草取りが唯一の趣味であり、時間がもったいないと暇を見つけては家の周りの雑草をせっせと取っている。

 家の周りゆえ、「ランドワン」を散布することは絶対しないが、茎だけ取るとまた草が生えてくると思っており、根絶やしにしたいと地面を深く掘りながら草取りをしている。

 

 私は植えている野菜、果樹を枯らさないのなら適当にはびこってもいいのではないかと考えている。

 雑草はいくら耕しても300万以上の種が地中にあるということを考えると、茎を刈ればいいので、生えてきたらまた刈るという、雑草と生活者とはエンドレスの関係を続けていけばいいと想っている。

 

 田んぼの畔の草も伸びると切るが、稲穂との関係では、害虫は雑草を生やしておいた方がイネにいいこともあり、のべつ幕なし刈る必要なないと想っている。

 

 人間世界では、他人と共生して生きていこうというが、どうも『共生』の本来的な意味は、雑草と人間の関係のような係わりをいうのではないかと田舎暮らしをして考えるようになった。