市川と志の輔のスイッチ・インタビュー

 両者ともあまり知らない役者、落語家で、特に志の輔がなぜ談志の弟子になったのか不思議に思っていたが氷解した。

 

 

 実に含蓄ある対談で、おもしろく、俳優や落語の肝を教えてもらったスイッチ・インタビューであった。

 

 その中で、観客にサービスをふるまう構造(芸術と芸能との駆け引き)から、芝居や落語をどう組み立てていくかの話しは、主観と客観との関係を多元的にとらえ、どこに力点を移すかということを教えられ、現状のあり姿を分析する指針になった。

 

 

 世の中でわかっていることは僅かで、無理にわかろうとしなくてもいい、そのまま感受すればいいという言葉は、農業や西野流呼吸法にも通じることであり、どんなことでも同じと得心した。

 

 また志の輔の「情の基準」の話は、「てげぇてげぇ」精神の「日向の国の情」が若いときは耐えられなく嫌いだったが、還暦を過ぎてから、周囲と仲良く平和に暮らせる「情」だとわかり、誇らしく思えるようなった話しと通じた。

 

 

 偉人の付き人になり、おおいなる苦労をチャンスと捉えた二人の話は、ミュージカル俳優、落語家と侮れない素晴らしい人物が潜んでいることを魅せてもらった対談であった。

 

 ありがとう。